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住友電気工業株式会社top2021年12月03日

従来比 約1,000 倍の耐摩耗性を備えた 架橋フッ素樹脂 FEX®テープの販売開始

住友電気工業株式会社

2021年12月03日

住友電気工業株式会社（本社：大阪市中央区、社長：井上 治、以下 当社）は、従来のフッ素樹脂（PTFE*¹）テープに比べ、約 1,000 倍の耐摩耗性を備えた「架橋フッ素樹脂FEX®テープ」（以下 FEX®テープ）を開発し、2021 年 12 月のサンプル出荷開始を経て、2022 年 4 月より販売を開始します。

架橋フッ素樹脂 FEX®*²（Fluoro Ethylene Crosslinking、フェックス）は、「フッ素加工技術」と「電子線照射技術*³」の 2 つのキーテクノロジーを駆使して、当社が 2012 年に開発した製品です。PTFE に比べ、約 1,000 倍の耐摩耗性を備えており、基材との接着力強化や耐久性の向上といった特性を活かし、販売開始以来、従来のフッ素樹脂の使用領域を超えた自動車や OA 機器、半導体、医療関係などの幅広い製品のコーティングに活用されております。

 

このたび、従来の製品形態に加え、対象物に貼り付けることで、架橋フッ素樹脂 FEX®の耐摩耗特性を手軽に利用できる FEX®テープを開発し、量産体制を整えました。

一般的なフッ素樹脂テープに比べ、FEX®テープは設備・機器に使用する事で、摩耗や剥離による部品・テープの頻繁な交換が不要となるため、対象物の寿命の向上やメンテナンスの回数低減、作業性の向上、製品の傷付き防止など、様々な効果が期待されます。また、高い滑り性による機器への負荷低減、耐摩耗性の向上による摩耗カスの減少にもつながることから、環境にも優しい製品となっております。


架橋フッ素樹脂FEX®テープ

 

環境負荷低減に向け、テープ製品における高機能化の需要は高まっています。FEX®テープはフッ素樹脂テープに代わり、広範囲かつ効果的に活用可能です。2023年には年間1億円程度の売上を見込んでおりますが、環境配慮が求められる社会において、FEX®テープが活躍する場面は今後一層増えると想定しております。

今後も当社は、独自の材料開発、用途開発技術を活かして社会のニーズに応え、世界中のものづくりを支えてまいります。

 

*1

ポリテトラフルオロエチレン。フッ素原子（F）と炭素原子（C）の2原子からなる直鎖状高分子。C-F間の結合力は極めて強く安定しているため、極めて優れた滑り性（固体中最小レベルの低摩擦性）、非粘着性、耐熱性、耐薬品性、耐候性等の特性に優れます。一方、高分子中最小の電気陰性度・極性を持つため、異分子が付着しにくく、フッ素分子同士の結びつきが弱いために摩耗しやすいという弱点があります。

 

*2

架橋フッ素樹脂FEX®は、*1に記載した弱点を克服するために、PTFEに架橋反応（*3参照）を施すことで、PTFE本来の優れた特性はそのままに、耐摩耗性を約1,000倍向上させた素材です。

 

*3

高分子材料に電子線を当てる技術で、当社は、1964年に国内初の商用電子線加速装置を導入し、熱収縮チューブ「スミチューブ®」や耐熱チューブ「イラックスチューブ®」、改質エンプラ「テラリンク®」を製造販売しています。今回は、特殊条件下においてPTFEを電子線照射し、分子鎖間の「橋架け」である架橋反応を発生させることで、結合力の非常に強い共有結合を形成いたしました。そのため耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性等の様々な特性が向上しました。

 

■住友電工WEBサイト　関連ページURL

 　・製品紹介（電子材料・配線材）ページ　　　

　https://sumitomoelectric.com/jp/products/electronics

 

　・製品紹介（耐摩部品／材料）ページ　

https://sumitomoelectric.com/jp/products/wear-resistance

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住友電気工業株式会社

  • 所在地
    大阪府大阪市中央区北浜4-5-33
    住友ビルディング
  • 代表者名
    井上 治
  • 上場
    上場
  • 業種
    その他製造業
  • 資本金
    9,973,700万円
  • URL
    https://sumitomoelectric.com/jp/

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