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出光興産株式会社top2022年06月03日

「Idemitsu Art Award 2022」作品募集を開始

グランプリ賞金を300万円に増額、25歳以下は出品無料、受賞・入選作品展を国立新美術館にて12月に開催

出光興産株式会社

2022年06月03日

出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一)は、次代を担う若手作家の発掘・育成を目的とする「Idemitsu Art Award 2022」の作品募集を開始しました。


Idemitsu Art Award」は、40歳までの若手作家を対象とする公募制の美術賞で、本年、シェル美術賞から改称しました。新たなスタートにあたり、グランプリの賞金を300万円(これまでは100万円)に増額するほか、25歳以下の出品を無料(1点まで無料、2点目以降は有料)とします。若手作家の支援を目的としてきたシェル美術賞のアイデンティティを継承し、支援を拡充します。

審査は、現代美術の分野で活躍する学芸員、作家など、新任2名を含む計5名の審査員による多彩な視点で行います。多くの若手作家の挑戦をお待ちしています。

 

Idemitsu Art Award 2022実施概要

詳細は出光興産公式Webサイトに掲載の応募要項をご確認ください。

 https://www.idemitsu.com/jp/enjoy/culture_art/art/index.html

  

【応募資格】

2022331日時点40歳以下の方

※出品書類請求時に、年齢を確認できる証明書のコピー等が必要です。

【募集作品】

平面作品でワイヤーによる壁面展示が可能なもの

2020年以降に制作された新作で、他の公募展等で入選していない作品

サイズ=162.0cm×162.0cmS100号)以内

厚さ、重量=15cm30kg以内

 

【出品料】

出品は13点まで

※25歳以下:199641日以降に生まれた方

 

【募集締切】

826日(金)

826日までに出品書類請求を行い、必要事項を記入の上、事務局にご提出ください。

【作品搬入】

917日(土)~ 918日(日)

【展覧会】

1214日(水)~ 1226日(月)※20日(火)休館

国立新美術館 展示室1B

Webサイト】

https://www.idemitsu.com/jp/enjoy/culture_art/art/index.html


【学生支援企画】

①学生特別賞を設定
②展覧会入場料無料

◆審査員

今回の審査員は、以下の5名です。(敬称略)

 

木村 絵理子(横浜美術館主任学芸員)

正路 佐知子(福岡市美術館学芸員)新任

桝田 倫広(東京国立近代美術館主任研究員)

鷲田 めるろ(十和田市現代美術館館長)

青木 恵美子(画家 シェル美術賞2010年審査員賞受賞)新任

●審査員プロフィール(敬称略)

 

木村 絵理子Eriko Kimura

 

横浜美術館主任学芸員。

現代美術の展覧会を中心に企画するほか、ヨコハマトリエンナーレを担当。近年の主な展覧会に、”Haran20th-Century Japanese Photography”(ナショナル・ギャラリー・オブ・カナダ、2019-2020)「昭和の肖像写真で巡る『昭和』の人と歴史」展(アーツ前橋、2018)他。横浜美術館の企画に「BODY/PLAY/POLITICS」展(2016)、奈良美智展(2012)、高嶺格展(2011)、束芋展(2009-10)、金氏徹平展(2009)GOTH –ゴス-(2007-08)など。

<コメント>

私にとって、本アワードの審査は今年で3回目を迎えます。それはちょうど、新型コロナウイルス感染拡大が始まってからの3年目にも重なります。わずか2年の間に、一定の制限下で行動することは私たちにとってもはや非日常ではなく、日常生活の一部として定着してきたようです。そして、こうした社会の状況と過去2年の応募作品を重ね合わせてみると、直接的に時事的なモチーフを扱うことは比較的少ない絵画においても、徐々に、社会性を前面に出すような表現よりも、内的な表現や抽象性の高い表現が増えているといえるかもしれません。しかし同時に毎回強く感じるのは、絵画が持つ普遍的な力と、それを生み出すアーティストのイマジネーションの存在です。今年もまた、新たな才能に出会えることを楽しみにしています。

 

正路 佐知子Sachiko Shoji

 

photo: Shintaro YamanakaQsyum!)

 

岡山市生まれ。2005年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科修士課程修了。2007年より福岡市美術館学芸員。これまで企画した主な展覧会は、「第921世紀の作家福岡 大浦こころ展 やわらかな圧力」(2011)、「想像しなおし In Search of Critical Imagination」(2014)、「歴史する!Doing history!」(2016)、「インカ・ショニバレCBE: FLOWER POWER」(2019)、「梅田哲也 うたの起源」(2019-20)、「田部光子展『希望を捨てるわけにはいかない』」(2022)。

<コメント>

主催者からは幅広い地域からの挑戦を期待していると伺いました。

地方拠点の学芸員が加わることで変化が生じるかはわかりませんが、もし誰かの背中を押すきっかけになるのであればそれは嬉しいことです。今回、作品規定を改めて確認しました。「立体や映像を除く平面」「奥行き15センチまで」を制約と捉えるか、幅があると考えるか。どちらにせよここで何を示すかが問われています。審査する側も同じです。作品一点一点と向き合えるその日を、緊張しながらも楽しみにしています。

 

桝田 倫広 Tomohiro Masuda

1982年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科美術史学専攻博士後期課程単位取得退学。主な展覧会に「ゲルハルト・リヒター展」(2022年)、「ピーター・ドイグ展」(2020)、「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960–1990年代」(共同キュレーション、東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポール、2018–2019)、「No Museum, No Life?―これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会」(共同キュレーション、2015)など。

<コメント>

51年目の開催をもって、シェル美術賞はIdemitsu Art Awardに改称するとのことです。「受賞」とは、どんな場合でも特別なことです。しかし今回はシェル美術賞という長い歴史を引き継ぎつつも、新たなページを刻む機会という意味で、いつもにもまして特別なことだと思います。今回の審査が、Idemitsu Art Awardの今後の方向性を左右してしまうかもしれません。そう思うと、重責に身が引き締まる思いです。また、皆様におかれましても、自分の作品こそがIdemitsu Art Awardのこれからの色をつくるという気概をもって応募して欲しいと思っています。力作、快作、問題作に出会えることを楽しみにしています。

 

鷲田 めるろMeruro Washida

 

1973年京都市生まれ、十和田市在住。東京大学大学院修士修了。金沢21世紀美術館キュレーターを経て、2020年十和田市現代美術館館長就任。第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館キュレーター(2017年)。あいちトリエンナーレ2019キュレーター。著書に『キュレーターズノート二〇〇七ー二〇二〇』(美学出版)。

<コメント>

油彩や日本画、ドローイングといったジャンル毎の慣習や技術の精緻化からは一旦離れ、今という時代に向き合う中で、伝えたいことが明確化されている作品を期待します。そして、伝えるために必要な技術が適切に選ばれているかどうか、十分に練られ、磨き上げられているかどうかも評価の対象としたいと思います。もし一人の作家の方が複数の作品を応募される場合には、その組み合わせについても、十分に考えていただければと思います。楽しみにしています。

 

青木 恵美子Emiko Aoki

 

1976年埼玉生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科 油画研究領域修了。第27回ホルベインスカラシップ奨学生(2012年)。主な展覧会に「トーキョーワンダーウォール2010年」(東京都現代美術館、2010年)、「第27回損保ジャパン美術財団選抜奨励展」(SOMPO美術館、2010年)、「シェル美術賞展2010(本江邦夫審査員賞、代官山ヒルサイドフォーラム、2010)、「シェル美術賞アーティスト・セレクション」(国立新美術館、2012年)、「あいちアートプログラム アーツチャレンジ2012」(愛知芸術文化センター、2012年)、「FACE2017」(グランプリ、オーディエンス賞、SOMPO美術館、2017年)、「VOCA2017」(佳作賞、大原美術館賞、上野の森美術館、2017年)、「Quintet IV-五つ星の作家たち」(SOMPO美術館、2018年)、個展「青木恵美子展 -Eternal Life-」(第一生命ギャラリー、2019年)、「絵画のゆくえ2019」(SOMPO美術館、2019年)など。 

<コメント>

絵を描くことは自分の生き方や考えを形にして伝える、表現することだと思い制作しています。

SNSを始めデジタルテクノロジーなど、鑑賞や表現方法も多様化する中で「現代における絵画とはー」を常に考え模索しています。時代が大きな変化を迎える今、改めて芸術の意義や必要性を考える機会が増えました。心豊かにし気付きをもたらしてくれる芸術は、制作する者にとってもこの困難な時を生きていく上で、とても重要なものであると感じています。理屈抜きで直感的に何かを感じる絵画や、そのような作品に出会えることがとても楽しみです。皆さんの作品を通して、私も一緒に切磋琢磨できたら嬉しく思います。

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