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KDDI株式会社top2021年10月13日

「スマホ依存」改善に向け特定臨床研究を開始

~2024年度以降の医療現場でのアプリ実用化を目指して研究を推進~

KDDI株式会社

2021年10月13日

KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 高橋 誠、以下 KDDI)、株式会社KDDI総合研究所 (本社: 埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長: 中村 元、以下 KDDI総合研究所)、国立大学法人東京医科歯科大学 (東京都文京区、学長: 田中 雄二郎、以下 東京医科歯科大学) は、東京医科歯科大学のネット依存外来の患者を対象に「スマホ依存」(注1) の改善に向けた特定臨床研究 (以下 本特定臨床研究) (注2) を2021年10月13日から開始します。

本特定臨床研究では、KDDIとKDDI総合研究所が提供するスマートフォンアプリ「みまもるZO」(以下 本アプリ) を活用します。ネット依存外来の患者は中高生の子どもが多く、親子間のコミュニケーションを促進し関係を改善することで、スマホ依存軽減の度合いを検証します。
また、KDDIグループは、本特定臨床研究や脳神経科学とAIを活用したスマホ依存の改善・予防に関する共同研究 (注3) の結果などをもとに、医療現場での利用を想定したスマートフォンアプリの2024年度以降の実用化を目指します。

     
                   <本特定臨床研究のイメージ>

■背景
・KDDIとKDDI総合研究所が実施したアンケート調査 (該当項目へジャンプします注3) では、約4人に1人
 (約25%) がスマートフォンの長時間利用に問題を感じており、その中の約83%が、スマートフォンの利
 用を改善したいと回答しています。また、同調査では、全体の約74%の方が、睡眠時間の減少、視力の
 低下、生活習慣の乱れなどの悪影響があると回答しています。
・スマホ依存は、発達障害、学校などでのストレス、家庭内不和などにより引き起こされることがありま
 す。家庭内不和は、親の過剰な干渉、親子間のコミュニケーション不足による信頼感の喪失、保護者の
 育児ネグレクトなどが原因で、現状は具体的な薬による処方の術がなく、家族支援プログラムといった
 介入が主な対処となっています。

■本特定臨床研究の概要
本特定臨床研究は、以下を目的に実施します。
・スマホ依存の改善に向け、患者への適切な接し方について支援を行う本アプリの有効性および安全性の評価
・本アプリにより、患者のスマートフォンによるインターネット使用関連行動の改善評価

       
             <スマホ依存の改善に向けた本アプリ>

本アプリは、患者 (子ども) 用、保護者用の2つで構成されています。家族ぐるみで適切な対処法を工夫することで症状や問題行動の解決を図る家族療法に基づき、子どものスマートフォン利用状況に応じて保護者用のアプリに適切なタイミングで子どもとのコミュニケーションの取り方を助言するなど、親子間のポジティブなコミュニケーションを促進させるための介入を行います。
 
■各者の役割
 KDDI  ・本アプリの開発
 ・収集されたデータに基づく有効性の評価など
 KDDI総合研究所
 東京医科歯科大学  ・医療現場における本アプリの有効性および安全性の評価
 ・倫理審査手続き
 ・ネット依存外来患者および保護者への研究への協力依頼など

3者は、本共同研究を通じて、誰もが適切にスマートフォンを利用できる安心で豊かなデジタル社会の実現を目指します。
 
(参考)
■スマホ依存への取り組み
・KDDI、KDDI総合研究所、東京医科歯科大学は、2020年8月25日に共同研究契約を締結し、東京医科歯
 科大学のネット依存外来の患者に対する実態調査を通じて、「スマホ依存」の調査と解明を進めてきま
 した (注4)。客観的に数値化した情報を医師とも共有することで、病態解明、治療および治療効果の検
 証に活かすことを目指しています。
・加えて、KDDIとKDDI総合研究所は「スマホ依存」の実態解明を加速させるため、2020年7月から人工
 知能を応用したデータドリブンで高度な脳活動計測・解析技術で実績のある株式会社国際電気通信基礎
 技術研究所 (本社: 京都府相楽郡精華町、代表取締役社長: 浅見 徹、以下 ATR) と脳神経科学とAIを活用
 した「スマホ依存」の改善・予防と、新型コロナウイルス感染症によるライフスタイルの変化が「スマ
 ホ依存」、「ゲーム障害」などに与える影響調査に関する共同研究を開始しています (注5)。

■KDDIの取り組み
KDDIは、これからも事業を通じてさまざまな社会課題の解決に取り組み続けるという決意をこめ、2030年を見据えたKDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action~私たちの『つなぐチカラ』は、未来のためにある~」を策定しました。このたびの取り組みは、「心をつなぐ~安心で豊かなデジタル社会構築~」に該当します。
 
注1) 疾病ではないが、スマートフォンの過剰な利用により、体力低下、成績が著しく下がるなど、普段の日常生活に支障をきたし
  ているにも関わらず、使用がやめられず、スマホを使用していないと、イライラし落ち着きがなくなってしまう状態のことを指
  す。
注2) 医薬品や治療法のエビデンスを構築することやより良い使用方法や治療方法を探索することを目的とする臨床試験のなかで
  も、製薬企業などから研究資金などの提供を受け、医薬品等を用いる臨床研究や、未承認・適用外の医薬品などを用いる臨床研
  究。
注3) 2020年7月10日 ニュースリリース
  KDDI、KDDI総合研究所、ATR、XNef、脳神経科学とAIを活用した「スマホ依存」に関する共同研究を開始 ~「スマホ依存」の実態調査・解明と、2024年度中の改善・予防スマートフォンアプリの実用化を目指す~
注4) 2020年8月25日 ニュースリリース
  KDDI、KDDI総合研究所、東京医科歯科大学、ネット依存外来の患者を対象とする「スマホ依存」の共同研究を開始 ~スマートフォン利用状況を測る客観的な指標を定義し、医療機関での治療などに活用~
注5) 2021年10月12日 ニュースリリース
    コロナ禍でスマートフォン利用時間が増加し、ゲーム障害、ネット依存傾向の割合は1.5倍以上増加 ~コロナ禍で変化するスマートフォンの利用方法と、スマホ依存などへの影響を調査~

※ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
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 めご了承ください。

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