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株式会社大林組top2022年03月28日

高速道路の低層遮音壁の施工を短工期化・省力化する「ハイウェイパネラックⓇ」工法が進化

株式会社大林組

2022年03月28日

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、トヨタ自動車株式会社未来創生センター(所在地:愛知県豊田市)と共同で、高速道路の低層遮音壁を短時間で更新する「ハイウェイパネラック」工法のさらなる合理化のため装置を改良し、進化させました。

進化版「ハイウェイパネラック」工法での施工状況

https://youtu.be/7rDSX_LH2zw

 (動画再生時間:35秒)

 

 

高速道路の遮音壁の施工では、一般車両の車線規制・規制期間の削減による渋滞緩和などが求められることから、施工の合理化が重要となります。しかし、4tクレーン車両を用いた従来の装置では、鉄骨フレームの長さから作業スペースが制限され、遮音壁の取り外しと取り付け施工を同時に行うことは困難でした。

 

今回、施工装置を大型化し、遮音壁の取り外しと取り付けの同時施工を可能とすることで、従来装置より作業車両台数と車両移動回数を削減しました。また、首都高速道路の遮音壁更新工事(※1)において同装置を使用し、その有用性を確認しました。

 

 

(左)従来の「ハイウェイパネラック」工法(4tクレーン車両)、(右)進化版「ハイウェイパネラック」工法(10tトラック車両)


同工事においては、トヨタ自動車が中心となって開発した、現場作業者の作業性向上を目的とした3D可視化が可能な作業シミュレーション技術も活用しました(作業シミュレーション技術については、トヨタのレポートを参照ください)。

https://www.toyota.co.jp/jpn/tech/partner_robot/news/202203_01.html

 

 

作業シミュレーション技術


進化した「ハイウェイパネラック」工法の主な特長は以下のとおりです。

 

1.遮音壁の取り外しと取り付けの同時施工により、車両台数と車両移動回数を大幅削減

車両は、10tトラックを用いて装置の大型化を図り、作業ステージの拡張に加え、装置への遮音壁ユニット搭載数が2個から4個と2倍に増加したことで、遮音壁の取り外しと取り付けの同時施工が可能になりました。それにより作業に用いる車両台数と作業日の車両移動回数を大幅に削減でき、作業1日当たりそれぞれ約2分の1となりました。

 

 

取り外し状況


取り付け状況

 

2.施工場所の道路傾斜にも対応

鉄骨フレームは、施工時に約5mの高さで取り付けが必要であるのに対し、道路法(車両制限令)で定められている車両高さの最高限度は原則3.8mであるため、運搬してきた鉄骨フレームを一段上昇させて施工上の高さを確保する必要があります。また、鉄骨フレームの昇降に4本の電動昇降装置(動的シリンダ)を用いることによって、施工時に必要となるフレーム高さを確保するとともに、施工場所の道路傾斜に応じて装置に求められる車両水平精度も確保できます。

 

大林組は、進化した「ハイウェイパネラック」工法を今後の高速道路遮音壁更新工事に活用していくとともに、高速道路のリニューアル工事に向けた技術開発を進め、交通インフラの長寿命化に貢献していきます。

 

1 遮音壁更新工事

首都高速道路株式会社が公募した「再生可能エネルギーを活用した道路インフラのエネルギープラットフォームの構築に関する研究」(採択:トヨタ自動車)における遮音壁型太陽光パネル設置工事にて、実証機による施工、評価を実施

https://www.shutoko.co.jp/company/press/2020/data/12/11_research/

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